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新常識レッスン①:身体の一部を固定させることで、球筋が安定すると思っていませんか? 

  • 執筆者の写真: 孝幸 平井
    孝幸 平井
  • 6月27日
  • 読了時間: 2分

更新日:2 日前

固める安定 vs. 動かす安定――スイングの出発点が違う


ゴルフスイングにおいて、長年スタンダードとされてきた教えがあります。「親指で地面をつかむように踏み込め」「膝の高さを変えるな」「腰をぶらさず身体を捻転させよ」。これらはいずれも、“体の一部を固定することで軸を作る”という前提に立った理論です。


しかし、増田哲仁の理論(TenSwingメソッド)は、これら従来理論とは真逆の発想に立っています。増田哲仁は「体を固定すればするほどクラブの自由が奪われる」と明言し、むしろ“動かすこと”によって自然なクラブの流れが生まれると指導しています。つまり「固定による制御」から「自由による連動」への転換です。


この考え方の背景には、人間の体が本来持つ構造とバランスがあります。無理に止めれば筋肉は緊張し、動作にブレーキがかかります。しかし、流れに任せて動かせば、各部位は互いに調和しながらスムーズに連携するようになります。これは決して感覚頼りではなく、身体工学に基づいた動きの合理化といえるでしょう。


たとえば、「踏ん張らない」という指導。従来は安定のために“地面を強く踏む”ことが推奨されましたが、増田プロは「むしろ飛び上がろうとするくらいの感覚でいい」と言います。足の指が地面から浮くような感覚を持つことで、下半身は固定されず、自由に動き、スイングの流れが止まらないのです。


この自由さは、見た目には安定を欠いているように見えるかもしれません。しかし、実際には体の内部ではバランスが取れており、クラブのスピードが自然と増す構造になっています。だからこそ「踏ん張らないスイング」が「痛くならないスイング」にもつながるのです。


初心者からシニア、女性ゴルファーに至るまで、「固定しなければならない」という思い込みに苦しめられてきた方は少なくありません。その常識を疑い、自由な動きを取り戻すことが、スイングの進化に直結します。


 
 
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